主日礼拝 ― 2016/06/05
説教:「アンティオキアでの説教」
中村静郎牧師
説教音声(約31分)
聖書 :使徒言行録13章13~52節
讃美歌(各讃美歌の番号をクリックするとパイプオルガンの奏楽が流れます。宝永教会では「讃美歌21」を使用しています。)
83(聖なるかな)
22(深き悩みより)
288(恵みにかがやき)
454(愛する神にのみ)
513(主は命を)
29(天のみ民も)
新約聖書(新共同訳)より
使徒言行録13章13~52節
パウロとその一行は、パフォスから船出してパンフィリア州のぺルゲに来たが、ヨハネは一行と別れてエルサレムに帰ってしまった。
パウロとバルナバはペルゲから進んで、ピシディア州のアンティオキアに到着した。そして、安息日に会堂に入って席に着いた。
律法と預言者の書が朗読された後、会堂長たちが人をよこして、「兄弟たち、何か会衆のために励ましのお言葉があれば、話してください」と言わせた。
そこで、パウロは立ち上がり、手で人々を制して言った。
「イスラエルの人たち、ならびに神を畏れる方々、聞いてください。
この民イスラエルの神は、わたしたちの先祖を選び出し、民がエジプトの地に住んでいる間に、これを強大なものとし、高く上げた御腕をもってそこから導き出してくださいました。
神はおよそ四十年の間、荒れ野で彼らの行いを耐え忍び、カナンの地では七つの民族を滅ぼし、その土地を彼らに相続させてくださったのです。
これは、約四百五十年にわたることでした。
その後、神は預言者サムエルの時代まで、裁く者たちを任命なさいました。
後に人々が王を求めたので、神は四十年の間、ベニヤミン族の者で、キシュの子サウルをお与えになり、それからまた、サウルを退けてダビデを王の位につけ、彼について次のように宣言なさいました。
『わたしは、エッサイの子でわたしの心に適う者、ダビデを見いだした。彼はわたしの思うところをすべて行う。』
神は約束に従って、このダビデの子孫からイスラエルに救い主イエスを送ってくださったのです。
ヨハネは、イエスがおいでになる前に、イスラエルの民全体に悔い改めの洗礼(バプテスマ)を宣べ伝えました。
その生涯を終えようとするとき、ヨハネはこう言いました。
『わたしを何者だと思っているのか。わたしは、あなたたちが期待しているような者ではない。その方はわたしの後から来られるが、わたしはその足の履物をお脱がせする値打ちもない。』
兄弟たち、アブラハムの子孫の方々、ならびにあなたがたの中にいて神を畏れる人たち、この救いの言葉はわたしたちに送られました。
エルサレムに住む人々やその指導者たちは、イエスを認めず、また、安息日ごとに読まれる預言者の言葉を理解せず、イエスを罪に定めることによって、その言葉を実現させたのです。
そして、死に当たる理由は何も見いだせなかったのに、イエスを死刑にするようにとピラトに求めました。
こうして、イエスについて書かれていることがすべて実現した後、人々はイエスを木から降ろし、墓に葬りました。
しかし、神はイエスを死者の中から復活させてくださったのです。
このイエスは、ご自分と一緒にガリラヤからエルサレムに上った人々に、幾日にもわたって姿を現されました。
その人たちは、今、民に対してイエスの証人となっています。
わたしたちも、先祖に与えられた約束について、あなたがたに福音を告げ知らせています。
つまり、神はイエスを復活させて、わたしたち子孫のためにその約束を果たしてくださったのです。
それは詩編の第二編にも、
『あなたはわたしの子、
わたしは今日あなたを産んだ』
と書いてあるとおりです。
また、イエスを死者の中から復活させ、もはや朽ち果てることがないようになさったことについては、
『わたしは、ダビデに約束した
聖なる、確かな祝福をあなたたちに与える』
と言っておられます。
ですから、ほかの箇所にも、
『あなたは、あなたの聖なる者を
朽ち果てるままにしてはおかれない』
と言われています。
ダビデは、彼の時代に神の計画に仕えた後、眠りについて、祖先の列に加えられ、朽ち果てました。
しかし、神が復活させたこの方は、朽ち果てることがなかったのです。
だから、兄弟たち、知っていただきたい。
この方による罪の赦しが告げ知らされ、また、あなたがたがモーセの律法では義とされえなかったのに、信じる者は皆、この方によって義とされるのです。
それで、預言者の書に言われていることが起こらないように、警戒しなさい。
『見よ、侮る者よ、驚け。滅び去れ。
わたしは、お前たちの時代に一つの事を行う。
人が詳しく説明しても、お前たちにはとうてい信じられない事を。』」
パウロとバルナバが会堂を出るとき、人々は次の安息日にも同じことを話してくれるようにと頼んだ。
集会が終わってからも、多くのユダヤ人と神をあがめる改宗者とがついて来たので、二人は彼らと語り合い、神の恵みの下に生き続けるように勧めた。
次の安息日になると、ほとんど町中の人が主の言葉を聞こうとして集まって来た。
しかし、ユダヤ人はこの群衆を見てひどくねたみ、口汚くののしって、パウロの話すことに反対した。
そこで、パウロとバルナバは勇敢に語った。
「神の言葉は、まずあなたがたに語られるはずでした。」
だがあなたがたはそれを拒み、自分自身を永遠の命を得るに値しない者にしている。
見なさい、わたしたちは異邦人の方に行く。
主はわたしたちにこう命じておられるからです。
『わたしは、あなたを異邦人の光と定めた、
あなたが、地の果てにまでも
救いをもたらすために。』」
異邦人たちはこれを聞いて喜び、主の言葉を賛美した。
そして、永遠の命を得るように定められている人は皆、信仰に入った。
こうして、主の言葉はその地方全体に広まった。
ところが、ユダヤ人は、神をあがめる貴婦人たちや町のおもだった人々を扇動して、パウロとバルナバを迫害させ、その地方から二人を追い出した。
それで、二人は彼らに対して足の塵を払い落し、イコニオンに行った。
他方、弟子たちは喜びと聖霊に満たされていた。
主日礼拝 ― 2016/06/12
説教:「福音は異邦人へ」
中村静郎牧師
聖書: 使徒言行録14章1~18節
讃美歌21(各讃美歌の番号をクリックするとパイプオルガンの奏楽が流れます。)
83(聖なるかな)
23(イェスよ、われを顧みたまえ)
299(うつりゆく世にも)
300(十字架のもとに)
29(天のみ民も)
新約聖書(新共同訳)より
使徒言行録14章1~18節
イコニオンでも同じように、パウロとバルナバはユダヤ人の会堂に入って話をしたが、その結果、大勢のユダヤ人やギリシア人が信仰に入った。
ところが、信じようとしないユダヤ人たちは、異邦人を扇動し、兄弟たちに対して悪意を抱かせた。
それでも、二人はそこに長くとどまり、主を頼みとして勇敢に語った。
主は彼らの手を通してしるしと不思議な業を行い、その恵みの言葉を証しされたのである。
町の人々は分裂し、ある者はユダヤ人の側に、ある者は使徒の側についた。
異邦人とユダヤ人が、指導者と一緒になって二人に乱暴を働き、石を投げつけようとしたとき、二人はこれに気づいて、リカオニア州の町であるリストラとデルベ、またその近くの地方に難を避けた。
そして、そこでも福音を告げ知らせていた。
リストラに足の不自由な男が座っていた。
生まれつき足が悪く、まだ一度も歩いたことがなかった。
この人が、パウロの話すのを聞いていた。
パウロは彼を見つめ、いやされるのにふさわしい信仰があるのを認め、「自分の足でまっすぐに立ちなさい」と大声で言った。
すると、その人は踊り上がって歩き出した。
群衆はパウロの行ったことを見て声を張り上げ、リカオニアの方言で、「神々が人間の姿をとって、わたしたちのところにお降りになった」と言った。
そして、バルナバを「ゼウス」と呼び、またおもに話す者であることから、パウロを「ヘルメス」と呼んだ。
町の外にあったゼウスの神殿の祭司が、家の門の所まで雄牛数頭と花輪を運んで来て、群衆と一緒になって二人にいけにえを捧げようとした。
使徒たち、すなわちバルナバとパウロはこのことを聞くと、服を裂いて群衆の中へ飛び込んで行き、叫んで言った。
「皆さん、なぜ、こんなことをするのですか。
わたしたちも、あなたがたと同じ人間にすぎません。
あなたがたが、このような偶像を離れて、生ける神に立ち帰るように、わたしたちは福音を告げ知らせているのです。
この神こそ、天と地と海と、そしてその中にあるすべてのものを造られた方です。
神は過ぎ去った時代には、すべての国の人が思い思いの道を行くままにしておかれました。
しかし、神は御自分のことを証ししないでおられたわけではありません。
恵みをくださり、天からの雨を降らせて実りの季節を与え、食物を施して、あたがたの心を喜びで満たしてくださっているのです。」
こう言って、二人は、群衆が自分たちにいけにえを献げようとするのを、やっとやめさせることができた。
主日礼拝 ― 2016/06/19
説教:「信仰に踏みとどまる」
中村静郎牧師
説教音声(約36分)
聖書: 使徒言行録14章21~28節
83(聖なるかな)
1(主イェスよ、われらに)
296(いのちのいのちよ)
401(しもべらよ、み声きけ)
29(天のみ民も)
新約聖書(新共同訳)より
使徒言行録14章21~28節
二人はこの町で福音を告げ知らせ、多くの人を弟子にしてから、リストラ、イコニオン、アンティオキアへと引き返しながら、弟子たちを力づけ、「わたしたちが神の国に入るには、多くの苦しみを経なくてはならない」と言って、信仰に踏みとどまるように励ました。
また、弟子たちの教会ごとに長老たちを任命し、断食して祈り、彼らをその信ずる主に任せた。
それから、二人はピシディア州を通り、パンフィリア州に至り、ペルゲで御言葉を語った後、アタリアに下り、そこからアンティオキアへ向かって船出した。
そこは、二人が今成し遂げた働きのために神の恵みにゆだねられて送り出された所である。
到着するとすぐ教会の人々を集めて、神が自分たちと共にいて行われたすべてのことと、異邦人に信仰の門を開いてくださったことを報告した。
そして、しばらくの間、弟子たちと共に過ごした。
主日礼拝 ― 2016/06/26
説教:「エルサレムの使徒会議」
中村静郎牧師
聖書: 使徒言行録15章1~21節
讃美歌21(クリックすると宝永教会のパイプオルガンで演奏された奏楽音声が流れます。事前練習にお役立てください)
83(聖なるかな)
2(聖なるみ神は)
441(信仰をもて)
449(千歳の岩よ)
29(天のみ民も)
新約聖書(新共同訳)より
使徒言行録15章1~21節
ある人々がユダヤから下って来て、「モーセの慣習に従って割礼を受けなければ、あなたがたは救われない」と兄弟たちに教えていた。
それで、パウロとバルナバ、そのほか数名の者がエルサレムへ上ることに決まった。
さて、一行は教会の人々から送り出されて、フェニキアとサマリア地方を通り、道すがら、兄弟たちに異邦人が改宗した次第を詳しく伝え、皆を大いに喜ばせた。
エルサレムに到着すると、彼らは教会の人々、使徒たち、長老たちに歓迎され、神が自分たちと共にいて行われたことを、ことごとく報告した。
ところが、ファリサイ派から信者になった人が数名立って、「異邦人にも割礼を受けさせて、モーセの律法を守るように命じるべきだ」と言った。
そこで、使徒たちと長老さちは、この問題について協議するために集まった。
議論を重ねた後、ペトロが立って彼らに言った。
「兄弟たち、ご存じのとおり、ずっと以前に、神はあなたがたの間でわたしをお選びになりました。
それは、異邦人が、わたしの口から福音の言葉を聞いて信じるようになるためです。
人の心をお見通しになる神は、わたしたちに与えてくださったように異邦人にも聖霊を与えて、彼らをも受け入れられたことを証明なさったのです。
また、彼らの心を信仰によって清め、わたしたちと彼らとの間に何の差別をもなさいませんでした。
それなのに、なぜ今あなたがたは、先祖もわたしたちも負いきれなかった軛(くびき)を、あの弟子たちの首に懸けて、神を試みようとするのですか。
わたしたちは、主イエスの恵みによって救われると信じているのですが、これは、彼ら異邦人も同じことです。」
すると全会衆は静かになり、バルナバとパウロが、自分たちを通して神が異邦人の間で行われた、あらゆるしるしと不思議な業について話すのを聞いていた。
二人が話を終えると、ヤコブが答えた。
「兄弟たち、聞いてください。
神が初めに心を配られ、異邦人の中から御自分の名を信じる民を選び出そうとなさった次第については、シメオンが話してくれました。
預言者たちの言ったことも、これと一致しています。
次のように書いてあるとおりです。
『「その後、わたしは戻って来て、
倒れたダビデの幕屋を建て直す。
その破壊された所を建て直して、
元どおりにする。
それは、人々のうちの残った者や、
わたしの名で呼ばれる異邦人が皆、
主を求めるようになるためだ。」
昔から知らされていたことを行う主は、
こう言われる。』
それで、わたしはこう判断します。
神に立ち帰る異邦人を悩ませてはなりません。
ただ、偶像に備えて汚れた肉と、みだらな行いと、絞め殺した動物の肉と、血とを避けるようにと、手紙を書くべきです。
モーセの律法は、昔からどの町にも告げ知らせる人がいて、安息日ごとに会堂で読まれているからです。」