主日礼拝 ― 2016/04/10
説教 「異邦人伝道の端緒」
中村静郎牧師
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聖書: 使徒言行録10章1節~33節
讃美歌(各讃美歌の番号をクリックするとパイプオルガンの奏楽が流れます。宝永教会では「讃美歌21」を使用しています。)
83(聖なるかな)
14(たたえよ、王なるわれらの神を)
328(ハレルヤ、ハレルヤ~たたかいは終わり)
403(聞けよ、愛と真理の)
29(天のみ民も)
新約聖書(新共同訳)より
使徒言行録10章1節~33節
さて、カイサリアにコルネリウスという人がいた。
「イタリア隊」と呼ばれる部隊の百人隊長で、信仰心あつく、一家そろって神を畏れ、民に多くの施しをし、絶えず神に祈っていた。
ある日の午後三時ごろ、コルネリウスは、神の天使が入って来て「コルネリウス」と呼びかけるのを、幻ではっきりと見た。
彼は天使を見つめていたが、怖くなって、「主よ、何でしょうか」と言った。
すると、天使は言った。
「あなたの祈りと施しは、神の前に届き、覚えられた。
今、ヤッファへ人を送って、ペトロと呼ばれるシモンを招きなさい。
その人は、皮なめし職人シモンという人の客になっている。
シモンの家は海岸にある。」
天使がこう話して立ち去ると、コルネリウスは二人の召し使いと、側近の部下で信仰心のあつい一人の兵士とを呼び、すべてのことを話してヤッファに送った。
翌日、この三人が旅をしてヤッファの町に近づいたころ、ペトロは祈るため屋上に上がった。
昼の十二時ごろである。
彼は空腹を覚え、何か食べたいと思った。
人々が食事の準備をしているうちに、ペトロは我を忘れたようになり、天が開き、大きな布のような入れ物が、四隅でつるされて、地上に下りてくるのを見た。
その中には、あらゆる獣、地を這うもの、空の鳥が入っていた。
そして、「ペトロよ、身を起こし、屠って食べなさい」と言う声がした。
しかし、ペトロは言った。
「主よ、とんでもないことです。
清くない物、汚れた物は何一つ食べたことがありません。」
すると、また声が聞こえてきた。
「神が清めた物を、清くないなどと、あなたは言ってはならない。」
こういうことが三度あり、その入れ物は急に天に引き上げられた。
ペトロが、今見た幻はいったい何だろうかと、ひとりで思案に暮れていると、コルネリウスから差し向けられた人々が、指紋の家を探し当てて門口に立ち、声をかけて、「ペトロと呼ばれるシモンという方が、ここに泊まっておられますか」と尋ねた。
ペトロがなおも幻について考え込んでいると、”霊”がこう言った。
「三人の者があなたを探しに来ている。
”立って下に行き、ためらわないで一緒に出発しなさい。わたしがあの者たちをよこしたのだ。」
ペトロは、その人々のところへ降りて行って、「あなたがたが探しているのは、このわたしです。どうして、ここへ来られたのですか」と言った。
すると、彼らは言った。
「百人隊長のコルネリウスは、正しい人で神を畏れ、すべてのユダヤ人に評判の良い人ですが、あなたを家に招いて話を聞くようにと、聖なる天使からお告げを受けたのです。」
それで、ペトロはその人たちを迎え入れ、泊まらせた。
翌日、ペトロはそこをたち、彼らと出かけた。
ヤッファの兄弟も何人か一緒に行った。
次の日、一行はカイサリアに到着した。
コルネリウスは親類や親しい友人を呼び集めて待っていた。
ペトロが来ると、コルネリウスは迎えに出て、足もとにひれ伏して拝んだ。
ペトロは彼を起こして言った。
「お立ちください。わたしもただの人間です。」
そして、話しながら家に入ってみると、大勢の人が集まっていたので、彼らに言った。
「あなたがたもご存じのとおり、ユダヤ人が外国人と交際したり、外国人を訪問したりすることは、律法で禁じられています。
けれども、神はわたしに、どんな人をも清くない者とか、汚れている者とか言ってはならないと、お示しになりました。
それで、お招きを受けたとき、すぐ来たのです。
お尋ねしますが、なぜ招いてくださったのですか。」
すると、コルネリウスが言った。
「四日前の今ごろのことです。
わたしが家で午後三時の祈りをしていますと、輝く服を着た人がわたしの前に立って、言うのです。
『コルネリウス、あなたの祈りは聞き入れられ、あなたの施しは神の前で覚えられた。
ヤッファに人を送って、ペトロと呼ばれるシモンを招きなさい。
その人は、海岸にある皮なめし職人シモンの家に泊まっている。』
それで、早速あなたのところに人を送ったのです。
よくおいでくださいました。
今わたしたちは皆、主があなたにお命じになったことを残らず聞こうとして、神の前にいるのです。」